全長65mの洞窟に23体の石仏が祀られている寺がある!そんな情報を見つけたら、珍寺やB級スポット、洞窟好きとしては気になってしまいますよね。
今回訪ねたのは、東京都稲城市にある威光寺(いこうじ)です。
ネットで検索すると、「東京の珍スポット」「B級スポット」「地下霊場」などとして紹介されている、ちょっと気になる場所です。
しかも、この洞窟は普通の自然洞窟ではありません。もともとは古墳時代後期の横穴墓を利用したもので、明治時代に掘削・拡張され、現在の弁天洞窟になったとされています。全長はなんと約65m。かつて洞窟の中には石仏が祀られ、蛇の装飾なども見られる独特の地下霊場だったそうです。1982年には「新東京百景」にも選ばれています。
ところが、現在は状況が変わっています。弁天洞窟は閉鎖されており、中へ入ることはできません。
東京都環境局も「現在、弁天洞窟は閉鎖中のため、立ち入りできません」と案内しています。さらに近年の研究資料でも、崩落の危険があるため閉鎖されているとされています。
そこで今回は、実際に東京都稲城市の威光寺を訪ね、現在の弁天洞窟がどうなっているのかを見てきました。検索で出てくる「昔の弁天洞窟」と、現在の姿はかなり違います。



橋の先に洞窟の入口が見えます。「おっ、ここから洞窟に入れるのか?」と思って近づいてみると……。


昔は、この先をろうそくなどの明かりを頼りに進みながら、洞窟内に祀られた石仏などを見ていたそうです。現在の姿だけを見ると静かな閉鎖空間ですが、かつてここが参拝者を迎えていた地下霊場だったことを考えると、なかなか興味深い場所でした。
そして、さらに興味深かったのが、入口には、古い「弁天洞窟 由来」の案内板が残っています。

威光寺とは?
威光寺は、東京都稲城市矢野口2411にある真言宗豊山派のお寺です。東京都環境局の「東京の名湧水57選」にも「威光寺」として掲載されています。

「稲城」と聞くと少し意外に感じるかもしれませんが、京王相模原線の京王よみうりランド駅からアクセスできる場所。駅の近くにはよみうりランドもありますが、少し奥へ入ると緑の多いエリアが広がり、その一角に威光寺があります。
そして、このお寺で特に知られているのが「弁天洞窟」です。現在の研究では、弁天洞窟は古墳時代後期の横穴墓を利用し、明治時代に地下霊場として掘削・拡張されたものと考えられています。
検索サイトでは「東京の珍スポット」「B級スポット」として紹介されることもあります。実際、「B級スポット・珍スポット」の東京一覧などでも弁天洞窟が掲載されています。
現在の弁天洞窟は?
さて、ここからが今回の本題です。
ネットで「弁天洞窟」と検索すると、洞窟の中に入っている昔の写真や、石仏、蛇の彫刻などの情報がたくさん出てきます。では現在はどうなっているのでしょうか。
実際に威光寺へ行ってみました。

まず目に入ってきたのが、弁天洞窟へ向かうこちらの橋。

橋の先に洞窟の入口が見えます。「おっ、ここから洞窟に入れるのか?」と思って近づいてみると……。
洞窟入口は鉄格子で閉ざされていた!
レンガ造りの入口が残っていますが、入口には鉄格子が設置されています。

そして現在、ここから先へ立ち入ることはできません。東京都環境局の公式情報でも、弁天洞窟は閉鎖中とされています。研究資料でも、現在は崩落の危険があるため閉鎖されているとされています。
つまり、「東京の珍スポットだから、洞窟に入って探検してみよう!」と思って訪れると、現在は入れません。ここは注意しておきたいところです。
鉄格子の向こうには、暗い洞窟が続いています。もちろん、現在は中へ入ることはできません。ただ、入口から内部をのぞくと、レンガ造りの入口の奥に暗闇が続いているのが分かります。

昔は、この先をろうそくなどの明かりを頼りに進みながら、洞窟内に祀られた石仏などを見ていたそうです。現在の姿だけを見ると静かな閉鎖空間ですが、かつてここが参拝者を迎えていた地下霊場だったことを考えると、なかなか興味深い場所でした。
そして、さらに興味深かったのが、入口には、古い「弁天洞窟 由来」の案内板が残っています。

そこには、かつての弁天洞窟について、
・全長65メートル
・23体の石仏
・金洗いの井戸
・三ヶ月の池
・白蛇の池
・大蛇の彫刻
などが記されています。
現在は洞窟に入れませんが、この案内板を見ると、かつてどんな場所だったのかを想像することができます。そして個人的に面白いと思ったのが、洞窟内の注意事項まで残っていること。
「足元に注意」「仏像に触れない」など、実際に洞窟を歩いていた時代の案内がそのまま残っています。洞窟そのものだけではなく、「洞窟に入れた時代」の記憶まで入口に残っている。それが、今回実際に訪れてみて印象に残ったポイントでした。
アクセス情報
威光寺の所在地は、
東京都稲城市矢野口2411
です。
最寄り駅は京王相模原線の京王よみうりランド駅で、駅から威光寺までは徒歩約5分。
威光寺・弁天洞窟
・所在地: 東京都稲城市矢野口2411
・最寄り駅: 京王相模原線「京王よみうりランド駅」
・見どころ: 威光寺、弁天洞窟、新東京百景
・弁天洞窟: 現在閉鎖中・立入不可
ここで大事なのは、弁天洞窟を目的に訪れる場合は、現在内部を見学できないということ。「洞窟に入ってみたい!」という目的だけで訪れるのはおすすめしません。
一方で、東京の珍スポットやB級スポット、歴史的な地下霊場に興味がある人なら、現在の入口や古い案内板を見るだけでも興味深い場所だと思います。
まとめ
今回は、東京都稲城市にある威光寺と弁天洞窟を訪ねてみました。
検索すると、昔の弁天洞窟についての記事や写真がたくさん見つかります。
・全長65mの洞窟
・23体の石仏
・蛇の彫刻
・新東京百景
など、かなりインパクトのある情報が並びます。
しかし、現在は事情が違います。弁天洞窟は閉鎖されており、内部へ立ち入ることはできません。東京都環境局も閉鎖中と案内しており、研究資料でも崩落の危険から閉鎖されているとされています。
そのため、「東京の珍スポット・弁天洞窟に入ってみたい!」という目的だけで訪れるのは避けたほうがいいでしょう。ただし、実際に現地へ行ってみると、鉄格子で閉ざされたレンガ造りの入口、暗い洞窟、そして昔の「弁天洞窟 由来」の案内板が残っています。
入れなくなった今だからこそ、かつてここに存在した地下霊場の姿を想像する楽しさがあります。いつの日か安全が確保され、再び公開される日が来ればいいなと思いながら、今回はここまで。
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